王道の秀作
飽和状態のこのジャンルにあって、見事にど真ん中の面白さや没入感を創り上げていると思います。特徴のないグラフィックやテンプレ進行だらけでやっつけのように作られているものや、逆にギミックや難易度を変化球的に過剰にしちゃう作家ぶった作品を創るかたやそれを賞賛する方々なども多い中でこの王道が心地よかったです。サクサク系の入力を数多く配置する中のいくつかの思考要素のバランスが見事。折り紙は先ず当たり前の試行錯誤が全て正解ではないとなった末に、ではどういう事か?と考え、少しの観察力とアプローチの飛躍で閃く作りが快感でしたし、それを前例としたからこそわかる最後の数式のひとひねりも巧いですね。白黒ボタンの置換問題もふたつの要素を掛け合わせる事を閃かせるひと手間が良かった。脱出ゲームは(自力で)脱出出来てスカっとする事が存在意義です。どうやっても降参するしかなく、ヒントを見てそうかぁ〜と悔しく唸ったりえぇ〜?と落胆したりする作業ではありません。